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紡歌の日記とか、近状とか、ちょっとした小話とか。 色々~~~☆
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表の日記に少しだけおいてある『蛇と魔王』から準主役のお二人。
別に表にいってよまないとわかんない!ってわけじゃあないんで、続きからどぞー。

とりあえず高校生カプですが、色々特殊な設定ですので、普通の学園とは違いますご了承。


なんかエロい



____________



「あと、五分」

菜花(なあや)はそう一人ごちて、鞄からなにやら錠剤を取りだす。
慣れた手つきで小さな白い粒を手のひらにだすとそれを持ってきたペットボトルの水と共に飲む。

完了。
安全だし、簡単だし、文明の器具だ。

7時5分前、はじめてその薬を飲んだとき、時間はこの時間に決めた。
コトの前だから、忘れる事はないだろう、と踏んだのだ。

7時ジャスト、重々しい扉が開かれる。
こんな時間にこの『特別な教室』に訪れるのは一人しかいない。
最近はいった新入生はともかく、他のクラスメートは知っているのだ、この時間はこの部屋は占拠されることが。

「熾暗(しあん)」

男は無言で扉をしめた、さらさらとした黒髪の奥から紫煙の瞳が覗く。
菜花も少しウェーブのかかった腰までの黒髪に、同色の瞳をしている。

男は菜花が座っている長机まで行くと、正面の椅子に座る。

「来い」

傲慢な響きのある一方的な言い方だが、菜花は嬉しくなって机を飛び降りる。
代わりに飛び乗るかのように男の膝の上を占領すると、自分からキスをしかける。
軽いキスを繰り返すうちに、男の舌が菜花の口腔に進入してくる。
じんわりと深くなる口付けに、菜花は酔っていく。

いつもならすぐに脱がされる服だが、今回熾暗の手はずっと菜花の腰を固定する形で動いていない。
怪訝におもい問うような形で彼の名を呼ぶ。

「熾暗?」
「自分で、できるだろう?」

面白げに笑う熾暗に、菜花は一瞬驚くも、その挑戦受けて立つ!といわんばかりに妖艶に笑う。
ゆっくりとしたそぶりで、ボレロを脱ぐ。
その下はキャミしかきていない、じれったさはないが、なるべくゆっくりとして脱ぐ。

「下も、な」
「えー……」
「汚したくないだろう?」

そう言われて、しぶしぶ菜花はミニスカートに手を伸ばす。
下着だけの自分にかっちりと服を着込んだ彼。

「熾暗も、脱いでよ。私だけずるい」

そう言うと熾暗が両手を菜花の方に差し出す。
にやりと笑うその顔に、まだこの『ゲーム』は続いているンだとわかった。
菜花は熾暗のシャツのボタンに手をかける、一つ一つはずしていくごとに厚い胸板が覗く。
唇と首によせると、ボタンを外す動作と平行して、口付けも落としていく。

「楽しい、かも」

完全にシャツを脱がしきり、ベルトに手をかける、が。
さしがに、それくらいにしておいた。

熾暗も満足したのか、もう一度菜花を膝の上にのせる。
ようやく触れられた素肌に、菜花は期待に一杯になる。

激しいキスに、いつの間にブラを外されたのか気づかなかった。
素肌が触れ合うその感触に菜花は呻き、熾暗にしがみ付く。
慣れた手はすぐに菜花の体に火をつける。
熾暗の手はきっと、菜花自身よりも菜花の体を知っているのだろう。

赤ん坊がするように胸に唇をよせる熾暗を菜花はぎゅ、と抱きしめる。
舌で胸の飾りを弄ばれると、甘い声が菜花の口から漏れる。

その間に下着に手をかけた手が、菜花の最後の砦を取りはがす。
羞恥はなく、抱き合う喜びだけが菜花の中にあった。

直後の圧迫感に息をつめながら、菜花は熾暗にしがみ付く。
熾暗も菜花が落ち着くまでまっていてくれている。

こんな何も言わない、優しさに、やられちゃうのだ。
優しさを安売りしないから、時折くれるこの感じが、やみつきになってしまう。

「熾、暗……っ」
「菜花」

熱い吐息と共に吐き出される自分の名に、菜花は嬉しくなった。
高ぶっているのは、自分だけではないとわかるからだ。
今は、ナニにも隔たれていない。

本当はこの皮一枚だって、もどかしい。
どうして別の人間として産まれてしまったのだろうか。

ピルを飲み始めた理由なんて簡単だ。
ゴムを使って欲しくなかったから。
正直に伝えると、熾暗は眉間に皺をよせて、なぜだ、と聞いた。
離れたくない、一つになりたいの、と説明しても熾暗の心には今ひとつ届かなかったらしい。
まぁしかし別に飲み忘れさえしなければほとんど安心なのだし、別に熾暗に不利な条件ではないので飲んでもらった。

腰を支えてもらったまま、熾暗の首に手を回して震える膝で必死に腰を動かす。

「慣れたな」
「……熾暗が、教えてくれたんじゃない」

掠れた吐息まじりに菜花がそういうと熾暗が懐かしそうに笑った。

始めて熾暗とあったとき、菜花は何も知らない無垢な子供だった。
漠然とした憧れだけで熾暗に接していた。
そして熾暗はその無知な子供が熾暗の『弟』の『婚約者』の一人だったからこそ、手を出したのだ。

「よかったぁ、私、灯輝(とうき)君の元・婚約者で。そうじゃなきゃ、熾暗、私に興味持ってくれなかったでしょう?」

素直にうなずく彼が少々にくたらしく、思いきりしめつけてやる。
腰においていた手に動揺がはしるが、菜花自身得た快感にソレをしる事はできなかった。

「だから、離さないでね。熾暗。……私にはもう、熾暗しか居ないンだから」

不安げにそういう菜花の唇を奪うと、下から熾暗が突き上げる。
その後部屋からは菜花の嬌声が途切れもなく続いた。











***









すっかり寝入ってしまった菜花に己のシャツをかける。
クラスメートが戻って前に起こさなくてはいけない。
だが、だいたいこのクラスは熾暗のためのクラスであり、学校の地下にあり、クラスメートは新入生以外は大体顔見知りだ。
だから誰もコトが終わった後出なければはいってこないだろう。
……だが最近はいってきた新入生はそんな事を知らない。

ため息をつくと、菜花の鞄からなにやら錠剤が飛び出している。
それが何のための錠剤かわかると、別に何事も無かったかのように鞄に戻した。

「バカだな。違う人間だから抱き合えるんだろう」

何も遮るものがなくては、相手の体温すらわからない。

たしかに最初に菜花に手をだしたのは、あの生意気な弟にたいする小さな報復だった。
キス程度に収めるはずだったのに、無垢な少女がキスの合間に一瞬だけ見せた『女』の表情に目を奪われた。
あとは、この様だ。
見る見るさなぎから蝶に羽化してしまって、囚われているのは己自身なのかもしれない。

「お前は、オレのものだ」

一つになりたいと願うなら、いつかこの白い錠剤でさえも目の前から消してやろう。






____________


なにプレイ?笑
エロを短く。したはず。

お二人とも大企業の御曹司+お嬢様です。
だから婚約者云々。

ちなみに熾暗、弟の灯輝クンとは犬猿の仲ですからー!笑
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